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お知らせ・情報

【お知らせ・情報の一覧】

目先の消火活動で仕事した気になっていたらジリ貧なんです!

今回はちょっと攻めた題名です。

管理職のみなさん、下の図の右上【問題・課題の領域】つまり、すでに“火事”として発生してしまったことへの対処で、いっぱいいっぱいになっていませんか?

右上ゾーンは、重要かつ緊急なので、起こってしまった案件に対しては、当然即対応すべきです。ただ、その即対応事案が次から次に起こって、ちぎっては投げちぎっては投げの状態が続いている場合、つい仕事をしている気になってしまうので、注意が必要です。

 

もっとも重要な左上【質の高い領域】の活動、つまり火の用心としての組織運営の活動に手を付けない限り、“火事”はまた起こるのです。よって、結局ずっと消火活動をしている、ということになります。

 

消火活動をしつつ、火の用心活動も同時進行で行っていくことが必要です。

大変ではありますが、まずはときどき自社の状態を俯瞰してみることからはじめてはいかがでしょうか。

 

緊急ではないが重要である、左上【質の高い領域】を眺めてみると、緊急でない時期にここが出来ていないと、“火事”として左から右に移行してしまい、緊急性をもって現れていることに気付くことができます。

 

左上【質の高い領域】の中でも、事業そのものや財務に関することは難しいですが、キャリアコンサルタントは“人”に関することの専門家なので、ここをお手伝いしています。

 

私は、組織の現状を正しく把握し、相談しながら無理のない範囲で、かつ手の付けやすいところから“火の用心”活動を展開していくよう心掛けています。中小企業ほど、小さな取組みでも効果が出やすいメリットがあると感じています。

 

参考にしていただけたらうれしいです。

うっかりパワハラ加害者にならず、支援者側になるために

このブログを読んでくださっている企業の労務管理担当者の方から

「パワハラに関すること多いよね」とご指摘いただきました。はい、たしかに多いと思います。

 

社員さんの生産性向上のために、面談やキャリア研修を実施しているわけですが、実際の相談場面では

「このまま放置していると、パワハラ問題に発展しそうな案件」

もしくは「既にパワハラ問題に発展しつつある案件」が非常に多いと感じます。

 

実際にその上司の方の言動がパワハラかどうかは別として、部下は何らかのメンタル不調を訴えており、その原因と思われるのは、上司の方の「悪気はなかった、そんなつもりで言ってたんじゃない」というものです。

 

下記の図はメンタルヘルス研修などでよく使われる職業性ストレスモデルです。

一番左の【仕事上のストレス要因】これが上司による(部下を思って悪気なく)繰り返された嫌味や(同じ失敗を繰り返さないようにと部下を思って、でも結果的に)人格を否定するような叱責などです。

 

図の左から右に進んでいくと、上から【個人的要因】つまりもともとの性格や考え方の偏りなども影響し、さらに下から【仕事外のストレス要因】も重なって、【ストレス反応】として心理的反応や生理的反応(身体症状)、行動化(遅刻や欠勤、事故など)が出始め、手を打たなければ【メンタルヘルス不調】へと進んでしまうわけです。

ひとつだけ赤字で示されている【緩衝要因】上司、同僚、家族からの支援とあります。

赤字で示されているのは、仕事上・仕事外のストレス要因があって、個人的な要因も重なったからといって、すぐにストレス反応へとつながるのではなく、そこに緩衝要因として支援を受けることで、ストレス反応を抑えることができる、ということを示しています。

 

この緩衝要因の中に、外部のキャリアコンサルタントである私も入ると思っています。

緩衝要因として支援する以上、その社員さんのストレスの原因がパワハラにあたるか否か?!を判断して対処するのではなく、まずはそのパワハラをうけた(と感じた)社員さんの気持ちや身体的な状態をていねいに聴き、どうするのがいいのかを一緒に考えます。

 

メンタルヘルスの問題として寄り添ってていねいに支援をしていくことで、原因がどうだったか(あの上司のあの言動がパワハラだったかどうか)ではなく、心身ともに健康で働きつづけるために自分がどうあるべきか、に気持ちが向いていきます。

 

カウンセラーやコンサルタントでなくても、ともに働く仲間として誰でも【緩衝要因】になることは可能です。お互いに助け合い声を掛け合うことで、働きやすい職場を自分たちでつくっていくことにつながるのだと思います。

褒めているつもりの上司 と もっと褒めて!の部下

中小企業にとって、従業員満足度を高める経営は限界があります。

そこで最近言われているのが『エンゲージメント経営』

 

会社から与えられる物質的価値(待遇面をよくするなど)で働きやすさを高めていくのではなく、会社との信頼関係を土台として、個人の成長や働きがいを高めることで組織価値を上げていこうというもの。

 

こんな風に書くと堅苦しいのですが、まずは個人の成長や働きがいが感じられる職場ってどんなだろうってイメージしてみませんか?

タダで、今すぐできて、意識をすれば誰にでもできる、【承認のことばかけ】を増やすことからはじめてはどうでしょうか。

 

研修依頼をいただくと、コミュニケーション研修にかぎらず、メンタルヘルスの研修でもハラスメントの研修でも、【承認のことばかけ】については、しれっと内容に混ぜてお話するようにしています。

社内でどんな言葉が交わされているか、は職場風土をつくる大事な要素だと思うからです。

 

「そんなことは出来てあたりまえ」

「立場上、厳しく言わないといけない」

「褒めると調子にのって、それ以上成長しなくなるのでは」

「期待しているレベルに達していなければ、褒めるに値しない」

「できていないことをきちんと指摘することの方を重要視している」

 

などなど、管理職対象の研修などで“褒めない理由”がわんさか出てくる職場もあります(笑)

私が部下なら泣いちゃうなぁと思いながら、そういった厳しい時代に生き抜いてきた方々が、いま管理職として会社を支えておられるのだと考えると、理解はできます。

 

2017年日本生産性本部「職場のコミュニケーションに関する意識調査結果」によると、

上司は褒めているつもりでも、部下は褒められていると感じていない場面もあるようです。

 

「褒める」や「叱る」は、褒めるべき場面や叱るべき場面で行う行為です。

私がオススメしているのは、そういった特別な場面ではない【承認の言葉かけ】です。

 

(まだ結果が出てなくても)「〇〇さん、頑張ってるね!」とプロセスを承認する。

(まだ行動にうつしてなくても)「〇〇さん、気合入ってるね!」やる気を承認する。

(当たり前の小さなことでも)「〇〇さんがいつも~してくれるから助かってるよ」行動を積み重ねていることを承認する。

なんなら、「〇〇さんがいてくれるだけで、安心するよ」など存在自体を承認する。

 

ちゃんと見ているし認めている、いちいち口にしないだけだ、という方も多いですが、ポイントは、ことばにして相手に伝えることです。

ことばの数だけ、見てくれている、という信頼が重なって厚みを増していきます。

 

そういった日常の言葉かけで信頼関係の土台があるからこそ、特別な場面で「褒める」も「叱る」も効果が倍増するのだと思います。

魅力ある職場づくりのひとつになりはしないか?

「4人に1人が不妊退職」来年の保険適用&助成金で変わるのか?!
というネットのニュースを見かけました。
私がハローワークで職業訓練を担当していた10年前も「不妊退職」はけっこうおられました。おそらく私が女性相談員で言い易かったことや、数か月の訓練を得て再就職という、少し長期的なプランで相談するケースが多かったのも、話題になりやすかった理由だと思います。

当時は、離職されてからの不妊治療と就職活動の両立支援。
いま現在は、契約先企業で在職中に不妊治療と仕事の両立支援です。
それぞれに悩みどころ・やりづらさ、少しずつ違いますが、デリケートな問題なだけに、周囲に相談できずに抱えがちという点では共通するように思います。

また4人に1人が退職しているということは、退職に至らないまでも不妊治療をしている人はもっと多く、その分悩んでいる人もたくさん存在するということです。

ネットニュースの見出しにあるように、国も実態は把握しているからこそ保険適用という金銭的な負担を減らそうという動きがあります。不妊治療は医療機関や通院回数、また「人工受精、体外受精、顕微鏡受精」と段階によっても負担額は変わるので、保険適用になると本当に助かるという人は多くいると思います。ただ、退職をとめることができるのか、という点では保険適用だけでは難しいと感じます。

痛みを伴う治療や検査に加え、注射やホルモン療法などで、吐き気やめまいがあり、午前中受診し午後から出勤の予定がそのまま欠勤になるなど身体的負担が、人によっては大きいようです。
また「今月も妊娠しなかった。いつまでこの治療は続くのか」といった精神的な負担も大きい。
さらに、急に決まる通院日のために職場に迷惑をかける、また周囲の人の目が気になるといった精神的負担もあります。

もちろん、誰もが結婚して子どもをもつべきという風潮をつくるという意味ではありません。結婚する・しない、子どもをもつ・もたないは、いろんな考えがあって尊重されるべきです。

ただ、働き手不足のいま、鳥取県内で求人を出しても応募者がいないという状況の中で、これだけの人たちが不妊治療と仕事の両立に悩んでいる実態をどう解釈し、魅力ある職場にしていくかは考えてもいいタイミングなのかなと思います。

これが正解はないですが、求人を出すさいに、
「働く人みんなが安心して働ける職場づくりを目指して、模索中の〇〇(会社名)です!」
という打ち出し方もアリなのかなと思います。

ハラスメント教育、お済みですか?

2020年(令和2年)6月1日より、職場におけるハラスメント防止措置が事業主の義務となりました。
そして2022年(令和4年)4月1日より、中小企業においても義務化されます。

https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000683138.pdf

 

 

事業主は、以下の措置を必ず講じなければなりません(義務)

<事業主の方針等の明確化及びその周知・啓発>

<相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備>

<職場におけるパワーハラスメントに係る事後の迅速かつ適切な対応>

 

上記3点について、職場内で具体的に何をすればいいのか、10項目で示されています。

チェックしてみましょう。

 

□ ①職場におけるパワハラの内容・パワハラを行ってはならない旨の方針を明確化し、
        労働者に周知・啓発すること。

□ ②行為者について、厳正に対処する旨の方針・対処の内容を就業規則等の文書に
        規定し、労働者に周知・啓発すること

□ ③相談窓口をあらかじめ定め、労働者に周知すること

□ ④相談窓口担当者が相談内容や状況に応じ、適切に対応できるようにすること

□ ⑤事実関係を迅速かつ正確に確認すること

□ ⑥すみやかに被害者に対する配慮のための措置を適正に行うこと

□ ⑦事実関係の確認後、行為者に対する措置を適正に行うこと

□ ⑧再発防止に向けた措置を講ずること

□ ⑨相談者・行為者等のプライバシーを保護するために必要な措置を講じ、
        その旨労働者に周知すること

□ ⑩相談したこと等を理由として、解雇その他不利益取扱いをされない旨を定め、
        労働者に周知・啓発すること

 

①~⑩すべてにチェック☑ができることが、来年4月には中小企業にも求められます。

これは、あくまで、国の定めにてらしたときに、どうかということです。

 

実際には、被害者がメンタル不調をきたして休職するまで職場で把握されていないケースも多いです。

そして、パワハラ事案と思われることでも、その後働きづらくなることを恐れて、被害者が①~⑩のようなパワハラ事案としての取扱いを望まない、というケースが非常に多くみられます。

 

そうすると、被害者個人のメンタルヘルス不調の事案として対処が進みますが、休職を終えて職場復帰となる際に、加害者と同じ部署に出来ないのでナゾの異動が行われます。当然、加害者は何も知らないので同じようなパワハラ行為は、相手を変えて繰り返し行われ、次の被害者をうむという負の連鎖です。

 

国の定めに従うことはあくまできっかけとし、自社で実際に起こっていることに目を向け、表面的ではない自社に必要な取り組みを行っていきましょう。