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企業の行うメンタルヘルス対策への取組みについて

労働安全衛生法第69条

『事業者は、労働者に対する健康教育及び健康相談その他労働者の健康の保持増進を図るため必要な措置を継続的かつ計画的に講ずるよう努めなければならない』

 

今回は、メンタルヘルス対策への取組みについてご紹介いたします。

各企業の担当者の方は、衛生委員会等において『心の健康づくり計画』を策定し、
4つのケア(①セルフケア ②ラインによるケア ③事業場内産業保健スタッフ等によるケア ④事業場外資源によるケア)を継続的かつ計画的に行うため、以下のことを中心に取り組んでおられます。

1)心の健康計画の策定

2)関係者への事業場の方針の明示

3)労働者の相談に応ずる体制の整備

4)関係者に対する教育研修の機会の提供等

5)事業場外資源とのネットワーク形成  など

 

私は、鳥取産業保健総合支援センターのメンタルヘルス対策促進員としても活動しています。

今回は、依頼の多い②ラインによるケアの4)教育研修の内容についてご紹介します。

 

研修時間は1時間から1時間半程度。対象者は管理監督者なので、その会社の管理監督者にあたる立場の方(役職のついた方々)が参加されることが多いです。

内容は、

1. 管理監督者の方々には、部下の健康を配慮する役割も求められています

2. 部下の健康状態を把握するために、いつもと違う部下に早く気づきましょう

3. 部下からの相談への対応のしかた

4. 職場組織への対応のしかた

5. 職場環境改善のステップについて

6. 部下の職場復帰支援     など

 

私がとくに力説しているのは、『1.から5.をしっかり行うことで、6.のステップはなくなりますよ』ということ。6.は、部下が何らかのメンタル不調で休職をしたあとの対応になります。休職が必要なレベルになると、本人の心理的身体的負担はもちろん、職場の周囲の社員も復帰してくるまでの業務負担やいつ戻って来られるのかという心理的負担など、影響が広がっていきます。

したがって、5.までで食い止めるよう、1.から5.をどのように実施していくか?効果的なやり方は?などを研修でレクチャーさせてもらっています。

 

役職者の方にとっては、業務が出来るから付いた役職であって、部下の心の健康をマネジメントする経験はない、という方がほとんどです。

「〇〇君も課長になって、管理監督者の立場になったんだから、とにかくちゃんとやってよね」
では、管理監督者の方がつぶれてしまいます。

ラインケアに関する研修をしっかり行っておくことは、健康経営の第一歩となると思います。

2020年6月1日施行のパワハラ対策義務化 事業主に課せられる3つの義務

2020年(令和2年)6月1日より、職場におけるハラスメント防止対策が強化されます!

~パワーハラスメント防止措置が事業主の義務となります!~ (厚生労働省)

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【https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000596904.pdf

 

中小企業は2022年4月から義務化ですが、すでに相談が増え始めています。

 

雇用管理上、事業主が高じるべき主な措置は次の3点です。

①事業主の方針等の明確化及びその周知・啓発

②相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備

③職場におけるパワーハラスメントに係る事後の迅速かつ適切な対応

①は何とかできても、②、③はけっこう大変そうですよね。

私は契約先企業さんの、外部のキャリアコンサルタントとして日々従業員さんの面談をしていますが、

相談内容は8割方人間関係の悩みです。ハラスメント問題が含まれているケースも少なくありません。

 

定期的な個別面談をさせてもらっていると、悩みや問題が小さいうちにキャッチできて対応が可能になります。

ハラスメント問題は、メンタル不調をきたす前に解消する、つまり予防に力を入れることで対処が可能になります。

多くの場合、被害者はメンタル不調をきたすまで、つまりギリギリまでガマンしてしまいます。

そして問題として表面化し、パワハラの事案として認定されると対応はかなり複雑化します。

 

「メンタルヘルスやパワハラ対策をして業績が上がるのか?」といった質問をうけることもありますが、円滑なコミュニケーションがとれて、社員がいきいきと働ける職場づくりのために事前に対策をしていくことは、社員さんの心理的安全性を高め、会社全体の生産性の向上にもつながるのです。

 

コトが起こってから対処するのではなく、“予防”がいちばんですね。

メンター制度で救われるのは新人だけなのか?

私は、介護労働安定センターのコンサルタントもさせてもらっているので、支援先は介護施設さんが多いです。

ここ数年、センターの事業で下記チラシの支援事業の担当もさせてもらっています。

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メンター制度とは、新人さんの育成を制度化、しくみ化していこうというものです。

ただ介護現場はどこも人手不足です。
現場では少ない人数でどう勤務シフトを組んでいくか?
急な休みにどう対応していくか?
目の前のことでいっぱいいっぱいです。

その環境下でいま働いている方にとっては、
その場しのぎになってしまっている人員配置でいつまでもギリギリのシフト回しでは、
自分自身が5年後、10年後、今の職場でいきいきと働いている未来が見えてきません。

人手の足りない中でも、働く職員さんがいきいきと働いていくために何が必要なのか、
コンサルタントとしてそれを模索していくお手伝いをしています。

採用活動の方法や求人の出し方など、相談にのれる部分はあると思います。
ただコンサルタントが実際に人をご紹介できるわけではないのです。

◇人手不足の職場、家事・育児との両立などに悩みながら奮闘しておられる職員さんに、
ひとときのキャリアコンサルティング面談で、頑張っている自分を認めてもらう

◇もし、新人さんが入職してくれたら、忙しい現場でもきちんと育ててあげたいから、
リーダーを中心に育成のしくみを作ったり、関わり方の学習をしておく

など、前向きに活動をしていると明るい未来が見えてきます。
この活動は“まだ見ぬ(将来入職してくれる)新人さん”のためのものではなく
今、厳しい現場を回してくれている職員さんたちの気持ちの拠り所となるものです。

介護の業界に限らず、メンター制度など育成にむけたものは
いま働いている社員が
「ウチの会社は現状維持でジリ貧ではない。5年後10年後の自分自身がいきいきと働いていられる職場づくりは、会社がするのではなく自分たちでつくっていくものだ」と、
認識していける活動なのだと思います。