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社内のカウンセリングって、いったい何をしているの?

私はほぼ毎日、鳥取県内の契約先企業をまわって、

・社員さんの個別面談
・社員さんの集合研修
・管理職の方へのフィードバックや今後の打合せ

を行っています。従業員人数の多い会社さんの場合、ひと月の訪問回数を増やして対応しています。

 

個別面談は、“働き方の定期健診”のような感じで、順次定期的に番が回ってきます。そうすると「とくに仕事でもプライベートでも悩みがないなぁ」というタイミングで順番が回ってくる社員さんもあります。

経営者の方にとっては、そんなタイミングで面談を受けさせるのはもったいないと思われるかもしれませんが、これが大事なのです。

 

心の問題は周囲の人にとっても目に見えにくい上、本人も気づきにくい(気づきたくない?)という面もあります。反面、心の問題はいかに早く気づいて対処するかが重要です。よって、本人や周囲が小さな変化に早く気づくきっかけとして、“いつもと違う”がポイントになります。

そして“いつもと違う”に、本人や周囲が気づくためには、“いつも”を知っておくことが重要です。

 

そういった意味で「今日はとくに悩みはないんですけど・・・」というタイミングでの面談が大事です。

逆に、そういったタイミングで面談になった場合、うまくいっている要因、つまりその方の強みを明確にして自覚を促し、うまくいっていることは意識的に継続してもらう、またうまくいっているからこそ少し先の未来について考えてもらい、適切な目標設定とそれを実現するために必要な行動について意識化する、つまりコーチングの効果がでてきます。

先日、契約先企業で、すでに何巡目かの社員Aさんの面談を行いました。

これまでの何度かの面談では「良くも悪くも、周囲の人に気をつかってしまう」という特性がありました。平常時の面談の際は、そのことをご自分で笑って「ついつい、周囲の人はどうかなって気にしてしまうんですよね~」と穏やかに話をされ、自分の仕事もこなしつつ周囲の様子にも気を配ることのできる人、という印象でした。

 

それが先日の面談のAさんは、やや笑顔が少なく、主語が(私は~)が多く、語尾は「~なのに」が目立ち、なんとなく違和感を感じました。つまり、【私はこんなに頑張っているのに、周囲の人や業務そのものが思ったように進まない】と悩んでおられました。

ただ、ご自分が悩んでいるということにご本人は気付いておられず、「(周囲の人が)もっと~してくれないから」「職場環境が~だから仕方ない」といった、他者に向かうネガティブな感情で悪循環に陥っておられるようでした。

 

 

【私はこんなに頑張っているのに】の部分をていねいに聴きました。Aさんらしい頑張りの話がでてきました。【周囲の人にどうしてほしいのか】【職場環境がどうだったらいいなと思うか】の部分もていねいに聴きました。

整理してみると、Aさんが「これとこれは、人に期待してイライラしなくても、今すぐ自分で出来るわ!」と表情が変わっていきました。

面談終了時には「どうなったか、また報告するけん♪」とイキイキと部屋を出ていかれました。

 

カウンセリングって、本来その人がもっているチカラを信じることが大事って、そういえばカウンセラーの養成講座の先生が言っていたなぁとおもいだしました。

中小企業には難しい、と言う前に考えてほしいこと

これまでにも何度か登場している、スティーブン・R.コビー氏の、著書『7つの習慣』に出てくる【時間管理のマトリクス】

日々、いろんな企業をまわらせていただく中で、この図を思い出さない日はほとんどありません。

[参考文献]スティーブン・R.コビー(著)-1996-7つの習慣-成功には原則があった!

 

第1領域(問題課題の領域)  緊急度:高い/重要度:高い

第2領域(質の高い領域)   緊急度:低い/重要度:高い

第3領域(見せかけの領域)  緊急度:高い/重要度:低い

第4領域(無駄な領域)    緊急度:低い/重要度:低い

 

まず、今かかえている自分自身の仕事を因数分解して、一つひとつ4つの領域のどこにあてはまるか、考えて割り振ってみましょう。どの領域の業務が多いでしょうか?

 

重要度の高い第1領域の事柄は、緊急性も高いため実行される可能性が高いです。

同じく重要度の高い第2領域の事柄は、緊急性が高くなく、かつ成果が上がるまでに時間がかかることが多いため、後回しにされがちです。

 

コビー先生は、『第1領域に日々忙殺されて、緊急中毒になってはいないか?』ということも指摘されています。目の前のことに追われている状態に、仕事をした気になってはいないか?という厳しいご意見です。

 

労働者でも経営者でも、ストレス耐性の高い人は

『毎日やらないといけないことが山ほどある。けど、それに追われていたらその状態から抜け出せない。だから出来ることから少しずつ“予防”や“計画的な取り組み”をやっていきたい。』と言われます。

 

一方でなかなかその状態から抜け出せない人は、上記の発言の順番が“逆”です。

『そりゃあ“予防”や“計画的な取り組み”が大事なことは分かっている。けど、毎日やらないといけないことが山ほどあって、今は難しい。』

 

個人の相談の場合は、(いまは、将来にむけた考えが浮かばないくらい、日々に忙殺されているタイミングなんだな)と考え、寄り添いながら時期を待ちます。

 

これが組織全体の決定を行う担当者という場合はどうでしょうか?担当者個人が日々の業務に忙殺されて、メンタルヘルス対策や長期的なキャリア形成支援といったことを後回しにしていたら・・・。

 

ただ、経営者ではないイチ担当者が日々に忙殺されて、全社的な取り組みを怠ったからと言って、責めるのはあまりにも酷だと感じます。

とくに、中小企業の場合は経営者の方に、ぜひこの考えを意識していただきたい。

そして、日々の業務に追われつつも第2領域の業務に責任もって取組んでくれる担当者を、大切にしていただきたいなと思います。実はそういったイチ担当者のかげの努力が、会社全体を支えている、ということが中小企業では少なくありません。

鳥取県内中小企業の労務担当者さん、事務員さんへ~その1~

公的機関には、労働者の方向けのサービスと、雇用する側(事業主や労務担当者の方)向けのサービスと両方あります。

 

私が以前ハローワークや県立高校でしていた支援は、労働者の方向けの支援サービスでした。

今、くわもとキャリア設計事務所のキャリアコンサルタントとして行っている支援は、雇用する側の方と一緒に、労働者にとっての働きやすい職場づくりのお手伝いです。

 

今回は、雇用する側の立場の方々のお困りごとをサポートする、関係機関や公的事業を改めてご紹介します。

 

たとえば、

【鳥取県中小企業労働相談所みなくる】https://www.pref.tottori.lg.jp/minakuru/

では、

(労働相談)
労働者も企業担当者も相談できます。

(労働セミナー)
定期的に開催されるみなくる主催の労働関係のセミナーで学ぶことができます。

(社内研修会の講師派遣)
自社内で研修を企画された際に(1時間無料で)講師を派遣してくれます。

 

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既に社内で、従業員のキャリア形成支援について、計画的に行っておられる事業所さんには、【社内研修会の講師派遣】事業などは、ピンポイントで使っていただける事業だと思います。

 

実際、昨年はコロナの影響もあり、例年県外から講師を招いての社内研修を実施されていた企業さんも、できれば中止にしたくないので県内の講師をと考え、活用したというお話も聞きました。

 

社員の離職が相次いだり、メンタルヘルスやハラスメントの問題が発生したりと“火事”が起こってから“消火”するのでは、失う時間や労力も大きいです。

 

以前にも紹介した、

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(右上の)日々の業務に追われておられる担当者の方にとっては、(左上の)キャリア形成などの人材育成、メンタルヘルスやハラスメント対策に手を付けるのは、なかなか難しいかもしれません。

 

ただ、日々私が関わっている鳥取県内の中小企業さんの場合、時代の変化が激しく先が読めないからこそ、できることから続けておられる企業さんはうまくいっているように感じます。

 

いきなり大きな取組みを計画しなくても、冒頭紹介したみなくるさんの事業を活用するなどして、自社で出来ることからはじめていくのがいいと思います。

 

次回は、みなくるさん同様、鳥取県内中小企業さんに活用をオススメしたい、

【鳥取産業保健総合支援センター】https://www.tottoris.johas.go.jp/

についてもご紹介します。

社員がメンタル不調で休職するときに会社側がすべきこと

日本人のおよそ40人に1人はこころの病気を抱えており、生涯を通じて5人に1人がこころの病気にかかるともいわれています。こころの病気は特別な人がかかるものではなく、誰でもかかる可能性のある病気です。

 

自分の会社の社員が、ある日突然病院の診断書をもって「こころの病気にかかったので休職したい」と言ってきたら、どう対応しますか?決まった流れが貴社にはありますか?

 

休職制度については、義務付ける法的根拠や法律上の定義がなく、国として統一の規定がありません。

そこで、企業ごとに設定した就業規則に則る形になります。

 

就業規則を確認したうえで、

・休職願、診断書など書類の提出を求める

・(就業規則で認められる)休職期間の確認と説明

・給与の支払いについての説明をする

・社会保険料や住民税の支払い方法の確認をする

・傷病手当金についての書類対応

・休職中の連絡方法の確認

・復職時に必要な手続きや流れについて説明

上記示したのは一例であり、担当者の方は個別に対応していくことが求められます。

業務が行えないと医師が判断するレベルの人に、上記のようなことを一気に説明しても、理解することは難しいでしょう。聞いた、聞いてないのトラブルの可能性も。反面、お金のことや休職中の会社との連絡頻度など、最低限確認しておかないと安心して休養することができない、ということもあるでしょう。必要に応じて書面でのやりとりができるよう、書式を準備しておくことも有効です。

 

このように、社員がメンタルヘルス不調をおこしてからの対応は、かなりの時間や労力を要します。

やはり予防に勝るものはないといえますね。

 

「部下の調子が悪そうなのは気づいていたけど、今は忙しく人手不足なので、休まれては困る」と見て見ぬふりはしないこと。ましてや「今休まれたら困るよ」などと追い込んだりしないこと。

社員の状態がかなり悪くなってからの休職は、長い休養期間が必要になったり、場合によっては復帰が難しくなることもあります。それによって会社の評判を下げることにもつながりかねません。

 

誰でもかかる可能性のある、こころの病気。

中小企業だからこそ、1人でも休めば周囲の社員への影響も大きくなります。

まずは予防に力を入れること、事前に(休職の際の)ルールを決めておくこと、不調者があればすみやかに対応すること、など基本的なことを心掛けていただきたいです。

社内で相談をうけるとき、大切にしたいことば

私は社外の相談窓口として、契約先企業を巡回して社員さんのお話を聴いています。

よく言われるのが「こんな話、社内の人には言えない。外部の人だから話せた。」というもの。

社内個別面談(周知用チラシ)

 

(よくある相談をチラシにしています。)

 

相談の内容は多岐にわたります。

もちろん「自律的に自分のキャリアを構築していきたいので、キャリアコンサルティングを体験してみたい!」という方が一番多いのですが、中には何らかの悩みを抱えていて働き方や仕事について考える余裕がない、という方もおられます。

その場合は、相談内容に合わせてカウンセリングを行ったり、専門機関について情報提供するなど、支援を切り替えます。

 

これが、外部の者への相談ではなく、もし内部の社内相談窓口に指定されている社員さんに持ち込まれた相談だった場合はどうでしょうか?

 

社内相談担当者の方にコンサルタントやカウンセラーレベルの相談スキルを求めるのは厳しいと思います。そういった担当者の方から「責任が重くて担当を外れたい」というお話もよく聞きます。

 

そんな社内相談担当者の方に、最初の段階で心がけておくだけで信頼関係が築きやすい、魔法の言葉を提案します。

 

「あなたの抱えていたつらい気持ち、相談してくれてありがとう。勇気がいりましたよね。」

メンタルヘルスに関する相談だった場合、社内の人に相談すると評価が下がるのでは、という心配があって言いたくないというケースが多いようです。

ハラスメントに関する相談だった場合、セクハラだと「自意識過剰では?」といった対応をされたことが過去にあって言いたくない、パワハラだと加害者の方が会社で成果を出している上司というケースが多く(会社が守ってくれないのでは)という心配があって言いたくないというケースが多いようです。

 

そういった心理がはたらいたにもかかわらず、社内相談担当の自分に話をしてくれた、と捉えると

「あなたの抱えていたつらい気持ち、相談してくれてありがとう。勇気がいりましたよね。」

 

自然と、このことばから相談をスタートしたくなりませんか。