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社員がメンタル不調で休職するときに会社側がすべきこと

日本人のおよそ40人に1人はこころの病気を抱えており、生涯を通じて5人に1人がこころの病気にかかるともいわれています。こころの病気は特別な人がかかるものではなく、誰でもかかる可能性のある病気です。

 

自分の会社の社員が、ある日突然病院の診断書をもって「こころの病気にかかったので休職したい」と言ってきたら、どう対応しますか?決まった流れが貴社にはありますか?

 

休職制度については、義務付ける法的根拠や法律上の定義がなく、国として統一の規定がありません。

そこで、企業ごとに設定した就業規則に則る形になります。

 

就業規則を確認したうえで、

・休職願、診断書など書類の提出を求める

・(就業規則で認められる)休職期間の確認と説明

・給与の支払いについての説明をする

・社会保険料や住民税の支払い方法の確認をする

・傷病手当金についての書類対応

・休職中の連絡方法の確認

・復職時に必要な手続きや流れについて説明

上記示したのは一例であり、担当者の方は個別に対応していくことが求められます。

業務が行えないと医師が判断するレベルの人に、上記のようなことを一気に説明しても、理解することは難しいでしょう。聞いた、聞いてないのトラブルの可能性も。反面、お金のことや休職中の会社との連絡頻度など、最低限確認しておかないと安心して休養することができない、ということもあるでしょう。必要に応じて書面でのやりとりができるよう、書式を準備しておくことも有効です。

 

このように、社員がメンタルヘルス不調をおこしてからの対応は、かなりの時間や労力を要します。

やはり予防に勝るものはないといえますね。

 

「部下の調子が悪そうなのは気づいていたけど、今は忙しく人手不足なので、休まれては困る」と見て見ぬふりはしないこと。ましてや「今休まれたら困るよ」などと追い込んだりしないこと。

社員の状態がかなり悪くなってからの休職は、長い休養期間が必要になったり、場合によっては復帰が難しくなることもあります。それによって会社の評判を下げることにもつながりかねません。

 

誰でもかかる可能性のある、こころの病気。

中小企業だからこそ、1人でも休めば周囲の社員への影響も大きくなります。

まずは予防に力を入れること、事前に(休職の際の)ルールを決めておくこと、不調者があればすみやかに対応すること、など基本的なことを心掛けていただきたいです。

社内で相談をうけるとき、大切にしたいことば

私は社外の相談窓口として、契約先企業を巡回して社員さんのお話を聴いています。

よく言われるのが「こんな話、社内の人には言えない。外部の人だから話せた。」というもの。

社内個別面談(周知用チラシ)

 

(よくある相談をチラシにしています。)

 

相談の内容は多岐にわたります。

もちろん「自律的に自分のキャリアを構築していきたいので、キャリアコンサルティングを体験してみたい!」という方が一番多いのですが、中には何らかの悩みを抱えていて働き方や仕事について考える余裕がない、という方もおられます。

その場合は、相談内容に合わせてカウンセリングを行ったり、専門機関について情報提供するなど、支援を切り替えます。

 

これが、外部の者への相談ではなく、もし内部の社内相談窓口に指定されている社員さんに持ち込まれた相談だった場合はどうでしょうか?

 

社内相談担当者の方にコンサルタントやカウンセラーレベルの相談スキルを求めるのは厳しいと思います。そういった担当者の方から「責任が重くて担当を外れたい」というお話もよく聞きます。

 

そんな社内相談担当者の方に、最初の段階で心がけておくだけで信頼関係が築きやすい、魔法の言葉を提案します。

 

「あなたの抱えていたつらい気持ち、相談してくれてありがとう。勇気がいりましたよね。」

メンタルヘルスに関する相談だった場合、社内の人に相談すると評価が下がるのでは、という心配があって言いたくないというケースが多いようです。

ハラスメントに関する相談だった場合、セクハラだと「自意識過剰では?」といった対応をされたことが過去にあって言いたくない、パワハラだと加害者の方が会社で成果を出している上司というケースが多く(会社が守ってくれないのでは)という心配があって言いたくないというケースが多いようです。

 

そういった心理がはたらいたにもかかわらず、社内相談担当の自分に話をしてくれた、と捉えると

「あなたの抱えていたつらい気持ち、相談してくれてありがとう。勇気がいりましたよね。」

 

自然と、このことばから相談をスタートしたくなりませんか。

 

経営者、教育、研修、人権、人材育成など、担当者の方々へ

キャリアコンサルタントが関わる分野だけでも、企業にはさまざまな対策が課せられています。ハラスメントやメンタルヘルス対策、キャリア開発支援など、法律で義務や努力義務で示されているものです。

 

あたり前ですが、コトが起こってからするのは、“対処”です。

コトが起こる前にするのが、“対策”です。

 

事前にハラスメント対策をしておけば、大事な社員がハラスメント被害にあったり、それとは知らずハラスメント問題を起こしてしまったりということがなくなります。

事前にメンタルヘルス対策をしておけば、職場内での声掛け、助け合う風土づくりができ、メンタルヘルス不調をきたす前に社員自ら気づいて、はやめに対処できます。

事前にキャリア開発支援をしておけば、社員一人ひとりが自分のキャリアについて考え仕事に対するモチベーション向上につながるので、期待していた社員が急に退職してしまう、などといった事態を防ぐことにもつながります。

 

どの取組みも成果へのつながりが見えにくく、また時間がかかるということが悩ましいところです。

でもだからこそ、後手に回るより、先手をうつことが大事だと思います。

たとえばストレスチェックなどは、高ストレス者に医師の面談を勧めたけれど本人が断った、ということの繰り返しでは後手に回ってしまいます。新しい大きな取り組みを!としなくても、今やっているストレスチェックの集団分析の結果を活用して、先手をうつことも出来るのではないでしょうか。グループワークを中心とした、心理学を用いたコミュニケーション研修を実施するなどの取組みで、自己理解が深まると他者との違いを受け入れやすくなり、同僚や上司からの支援が受けやすくなったりします。こういった取り組みを計画的に行い、次年度の高ストレス者そのものを減らす、というように、今すでにやっているストレスチェックという取り組みにプラスアルファして予防につなげていく、というやり方でいいと思うのです。

 

このように、予防のための対策は、新しいことでなくても今やっている取組みの延長線上のプラスアルファから考えていくのが、組織になじみやすいと思います。

計画的に“対策”を行い、予め防ぐ、“予防”につなげていきたいものです。

 

【ハラスメント対策についてはコチラ】

明るい職場応援団(厚生労働省)

https://www.no-harassment.mhlw.go.jp/

 

【メンタルヘルス対策についてはコチラ】

こころの耳(厚生労働省)

https://kokoro.mhlw.go.jp/

 

【キャリア形成支援についてはコチラ】

企業領域におけるキャリア形成支援(厚生労働省)

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/kigyou_gakkou.html

聴けることは上司の必須条件?!

さまざまな場面で必要とされるコミュニケーションスキル。

そのコミュニケーションは【伝える】と【聴く】という行為でなりたち、2月10日に【伝える】について書きました。今回は【聴く】についてです。

 

聴く力が求められる場面はたくさんありますが、ここでは職場における上司の人(もしくは一人でも後輩がいる人)に絞ってお伝えします。

まずは、聴き上手になろうとするときにジャマする心の壁を知っておきましょう。

「どうせ〇〇に決まっている」という思い込み、

「私もそうだった!」という自分の体験の言いたがり、

「それは〇〇だったんじゃないの?」という一方的・批判的意見の言いたがり、

「それはつまり〇〇ということでしょう」という知ったかぶりの解釈、

「〇〇すればうまくいきますよ」という教えたがり。

 

自分が話を聴いてほしい場面で、このような対応をされてゲンナリしたこと、ありますよね(笑)

私もありますが、一方で自分がしてしまっていることも、たくさんあります。わかっていてもなかなか難しいですよね。

でも、こういった心の壁が存在するということを知っておくだけでも、相手の話を聴きたい場面において、相手の話を“聴く”ことの方を大切にして、相手が話すのをジャマしないよう自制することができます。

とくに上司の“聴く”スキルは、部下のモチベーションに直結します。聴ける上司のもとで部下のモチベーションが上がれば、業務効率も上がり成果も出ます。

一方で聴けない上司のもとでは、部下も力を十分に発揮できず、適切な報連相にもつながりにくく、チーム全体としての業務効率も下がってしまいます。

 

厳しいようですが、部下が何らかの問題を抱えている場合、それは部下個人の問題だ!と捉える前に、まずは上司としての自分の聴き方に問題はないか、今一度点検してみられることをおすすめします。

 

“聴き方”は、上司として・役職者としての“在り方”をそのままあらわすものだと思います。

そう考えると、役職者にとって『聴く』という行為は業務そのものであり、意識的に聴くスキルの向上に努めていきたいものです。

人材育成でおさえておきたい3つのポイント

2月1日のブログで、事業主が知っておくべきキャリア開発支援について書きました。

今回は、実際に社内でキャリア支援を行う際におさえておきたい3つのポイントについてです。

 

企業において実施するキャリア支援は、【グッドキャリア企業アワード2020】の評価項目にもなっているとおり、3つの側面から下記の着眼点で取組みを行っていくと効果が高いと考えられています。

 

①【キャリア支援の特徴、理念】

自社におけるキャリア支援の特徴を理解しているか、また人事管理(人材マネジメント)上の課題や人材育成ビジョン・企業ビジョンと有機的な関連があるか。

②【キャリア支援の取組み】

キャリア形成について考える機会、キャリア形成に資する職業能力開発・自己啓発の機会や職業能力評価の仕組みがあるか、それらの機会・仕組みが定着しているか。

③【キャリア支援による効果等】

具体的な効果が現れているか、経営上または人事管理(人材マネジメント)上の課題の解決につながっているか。

実際の具体的な取り組みは、

求める人材像の明確化、ロールモデルの育成・活用、キャリア開発研修、キャリア面談、キャリアパスの明示、OJTの実施や集合研修の実施、ジョブローテーション、360度評価の導入、管理職の機能強化、メンター制度導入、自己啓発支援、社内コミュニケーションの促進、職場風土の改革   などがあります。

 

ほかにもありますが、いずれにしても、上記のような制度を導入したり取組みを始めるにしても、導入の仕方・進め方も、自社の課題に合わせて行うと効果が高いです。

 

私が契約させていただいている企業は中小企業が多いため、キャリアコンサルタントによるキャリア面談を導入してもらうことで、定期的な個別面談の中で会社の求める人材像について話し合ったり、役職者としての意識付けが高まるなど、個々にていねいな対応ができます。従業員人数が少ないからこそのメリットです。

また社内で研修を行う際も、研修内容はキャリア開発ですが、研修中に感じたことや気づいたことを共有するグループワークをとおして、同僚同士だけでなく、部署を超えたコミュニケーションや上司・部下のコミュニケーションなど、タテ・ヨコ・ナナメのコミュニケーションの活性化にもつながっています。

 

教育研修担当者の方は、年間計画をたてられる際、『ウチの会社の課題って何だろう?それを解決に向けるような研修計画をたてよう』と考えていただくのがポイントです。