8月, 2021 | くわもとキャリア設計事務所-桑本玉枝      

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【月別アーカイブ】2021年 8月 |

性格が優しい人はリーダーには向かない?!

現場リーダーに求められる、リーダーシップやマネジメント力。

最近、経営者の方の悩みでよく聞くのが「リーダー的存在として期待しているが、もともとの性格が優しいのか、部下に厳しくモノを言えない。」

 

性格が優しい現場リーダーが注意したいこと

□ 部下の気の緩みなどによる良くないミスでも、叱ることができない

□ 部下の間違いや注意すべきことを明確に指摘できない

□ 緊急時であっても、部下に遠慮して臨機応変な対応を強く依頼することができない

□ 自分の上司が間違っている場合や認識不足の場合でも、進言することができない

□ 叱ったり厳しく注意したら、その後どうなるか心配で強く言うことができない

□ “ものわかりのよい上司”をつい演じてしまう

□ 自分に反抗的な態度をとる部下とのコミュニケーションは避けることが多い

□ 「責任は私がとるから思い切ってやって」と言えず、つい自分でやってしまう

□ 自分の方針を貫いて問題が起こっても「さいごは自分で何とかする」という腹が固まっていない

□ 部下や部門間に摩擦が起こるのが嫌で、問題の本質に踏み込まないところがある

 

よくあるケースを10こにまとめてみました。 これを、

 

5.そう思う

4.どちらかというとそう思う

3.どちらともいえない

2.どちらかというとそうは思わない

1.そう思わない

 

の5段階で、セルフチェックしてみてください。

性格が優しいことで「自分はリーダーに向いていない」と思っておられる方は多いです。

 

気性の強い人、カリスマ性がある人、人前でハッキリとモノが言える人、リーダーシップ教育をしっかりと受けた人、こういった人でなくても、自分の部署をまとめているリーダーはたくさんいます。

 

リーダーシップ力は、性格でも経験年数でもなく、その人らしいやり方です。

自分らしいリーダーシップのとり方、マネジメントのやり方を模索してみようとすると、自分らしさってなんだろうっていう作業からはじめることになります。

 

そして、自己分析してみて分かった、“弱み”は他のメンバーを頼る、“強み”はチームのために最大限活かす、シンプルにそこからはじめてみるよう、お手伝いをしています。

 

社内研修ってだれのため?

毎日、どこかしらの企業において、個別面談をしたり社内研修をしたりしています。

そんな中で、契約先企業の社内研修で学ぶ際の意識について、以下の0~6段階があると感じたので、まとめてみました。

 

0・・・知らないし必要と思わない

1・・・知らないので学びたい

2・・・知っているが実践できていない

3・・・意識しているときは実践できることもある

4・・・おおむね意識的に実践できている

5・・・無意識レベルで実践できている

6・・・無意識レベルで実践できているし他者に教えている

 

必要なスキルを習得する際の動機として、上記のような細かい段階があると感じます。

 

ある契約先企業では、年間の研修計画をオープンにし、さまざまなメニューを準備しています。

 

「積極的傾聴」「共感力と伝達力」「コーチング」「ファシリテーション」

「ハラスメント問題における上司の関わり方」「報・連・相」「育成面談」

「メンタルヘルス対策における上司の対応」「自己理解と他者理解」

「リーダーシップとマネジメント」「承認のコミュニケーション」

「アンガーマネジメント」「チームビルディング」「アサーション」

 

研修に向かう際の自分自身の“意識”を確認した上で参加することが、効果を上げる一番の近道ではないでしょうか。

 

 

単発の研修のみのご依頼のケースで、育成担当の方からよく言われるのが、

「その内容は昨年したので、今年度は何か別のものをしてほしい」

 

もちろん与えられた研修時間の中で、意向に合わせた内容で実施はします。

ただ、せっかく研修を実施するのなら、せめて【3・・・意識している時は実践できることもある】くらいの効果をあげたいですよね。

 

そう考えたとき、上記の0~6の段階があるということを念頭に、いま自組織に必要な(必要とされている)スキルを考えると、社員さんに喜んでもらえてかつ実践につながりやすく効果の高い研修内容にすることができると思います。

 

 

【0・・・知らないし必要と思わない】人には、それを習得することによって、どういった効果があるのか、また会社側は習得してくれることを期待している、ということを伝え、“役割認識”を深めるところからはじめる必要があると思います。

 

精神科医の「職場を元気にするメンタルヘルス」を受講しました

鳥取県、全国健康保険協会鳥取支部共催の、健康づくり担当者研修会が、オンラインで実施されたので受講しました。基調講演として、鳥取大学医学部付属病院精神科の岩田医師が「職場を元気にするメンタルヘルス」と題して講演されました。

 

1.今の世の中は生きにくい

産業構造の変化により、対人ストレスが増加したことや、経済・働き方・社会構造の変化により、頑張っても報われない環境になったこと。また遊び・仲間・交流・体験が変化したことにより、発達段階に応じた適切な体験ができていないことなども背景にあるのでは。

 

2.メンタル不調が起こる状況

不適切な叱責、処理できない業務量など、ストレスがその人の脆弱性、耐性を上回ることで職場不適応が起こっている。

ハラスメントは、他者からの何らかの行為に起因して被害者が心の傷や精神的ショックを受けたと感じることによって成立する。加害者側の意図や主観は問題にされない。

→「相手がどう受け止めるか」まで配慮した言動・行動が必要

「社会人として終わってる。」「みんながあなたのことを言っている」

「前にも言ったよね。」「同じ給料もらってるのに。」「反省していない。」

 

3.ストレスチェック制度から見えてくるもの

ストレスチェック結果の見方、自らのストレスの状況に関して気づくことを促す。

“集団分析”を活用して、課題を分析する。

 

4.元気な職場づくりを目指したメンタルヘルス

これから期待される職場のポジティブなメンタルヘルスとして、従業員のポジティブな心理状態への向上を目標とする。

・能力・ペースには個人差があり、得意な分野を引き出していく

・多様性を受容し、能力・適性を見極めた配置や関わりをする

・その人の背景を知って行動の意味を理解する。観察して気づき、声掛けをする

・育った時代背景の違いから、中高年と若年層では価値観の違いがあることを理解する

・透明性のある、安心できる職場づくりのため、ヒアリングを行うなど従業員の意見を
拾い上げる、閉鎖的にならない、外部の意見を取り入れる、などの取組みを行う

 

改めて鳥取県内の契約先企業での、私の活動を見直す機会となりました。

 

1.の時代背景については、キャリアコンサルタントの勉強会でも言われていることで、私も契約先企業では繰り返し説明させてもらっているところです。

3.のストレスチェックは50人未満のため実施されていないか、もしくは実施されている企業でも集団分析を活用しての改善活動をしておられないところが多いです。今後もっと積極的に提案していく必要がある!と感じました。

そして、2.4については、契約先企業の支援の中で、経営者の方と四苦八苦しながらまさに取り組んでいるまっ最中です!

メンタルヘルス不調で受診された労働者の方の訴えの中から、精神科医として、職場改善の取組みのヒントをたくさん提示していただけ、わたしたちが取り組もうとしていることは、間違っていないと背中をおしてもらった気がしてうれしくなりました。

 

結果を急ぐとうまくいかないことも多く、ほんとうに小さな取組みの積み重ねで、実践し続けていくのは、骨がおれます。その間、経営者・担当者のこころがおれないよう支えながら、取組みを継続していかねば!と思い直しました。

 

企業のみなさん、手をとめず、足をとめず、一緒にやっていきましょう!!

 

働きやすい職場づくりのために何から手をつけるか?

「働きやすい職場にしたい」 これは経営者にとっても社員にとっても共通のねがいだと思います。

ねがいは同じなのに、日々いろんな問題がおこります。

 

社内において、これはパワハラではないか?という相談があったり、メンタルヘルス不調により休職する社員さんがでてきたり、発達障害(グレーゾーン)と思われる特性をもった社員さんの対応に追われ、その上司や先輩が悲鳴をあげていたり。

 

まず、題名の問いに対するこたえ、結論からお伝えすると、上記ハラスメント問題が発生してからの対処ではなく、発生しないよう予防に向けた取り組みを継続することです。メンタルヘルス対策も同様に、計画的に継続して行うことです。発達障害特性をもった社員さんの対応は、部署任せにせず会社全体の問題として捉えることです。

 

「問題がおこりませんように」と祈るのではなく、忙しい中でも出来る予防活動や取組みを継続して実践していくこと、これに尽きると思います。

経営者や担当者の方々が頭を抱えておられる中でよく聞くのが

「昔はこんなことなかったのに・・・」

 

たしかに、私が相談をうけるケースでも、パワハラ被害にあってメンタルヘルス不調をきたしたり、特性をもった社員のフォローに疲弊してしまい、周囲の人がメンタルヘルス不調をきたしたりといったケースが最近増えています。

 

ハラスメントが起こる(増えてきた)背景は、いくつか指摘されています。

①職場環境の変化(出産後も働き続ける女性が増加したこと、雇用形態の多様化、異なる個別の事情をもつ多様な人々の増加、非正規労働者、高齢労働者の増加など)多様性への理解が進まないまま、多様な人々が職場を共にすることになった現状があります。

 

②成果主義の広がり(短期的な業績と効率性の追求、一人あたりの業務量の増加により余裕のない職場になっており、成果を出せない人への風当たりが強くなっている)

 

③働く人々の意識の変化(親にも叱られたことのない若年層の増加、価値観の多様化、ワークよりもライフを充実させたい世代の増加など)

 

④企業がキャリア形成支援にまで手が回っていない(管理職のマネジメント力の不足、個人が自身のキャリアを長期的視点で考える場が提供されていない)

 

こういった背景から、ハラスメント問題やそれが原因のメンタルヘルス不調といった問題が増えていると考えられています。

 

「そんなつもりじゃなかった」「悪気なんかなかった」「(相手のために)よかれと思って」

パワハラ事案で加害者側にお話を聴くと、よく聞く言葉です。

 

これは、会社の教育不足からおこっている問題だと私は感じます。

つまり、“予防”の不足です。