9月, 2020 | くわもとキャリア設計事務所-桑本玉枝      

個人のキャリア支援を組織の成長へとつなぐ

お問い合わせフォーム

            

【月別アーカイブ】2020年 9月 |

企業の行うメンタルヘルス対策の取組みについて~その2~

9月14日のお知らせにおいて、企業のメンタルヘルス対策の取組みでは、

予防としての活動をしっかり行うことで、【6.部下の職場復帰支援】のステップはなくなります、とお伝えしました。

とはいえ、労働者にとって仕事上のストレス要因だけでなく、仕事外のストレス、個人的要因(もともとの性格や考え方)など、さまざまな要因によりメンタルヘルス不調を起こす可能性があります。

ある日突然、部下から「休職を要す」という診断書が出てきたら、どのように対応するか決まっていますか?

衛生委員会において、事前に話し合って決めておく必要があります。

 

また、休職にあたっては、必要な情報を本人に伝える必要もでてきます。

・いつまで会社を休むことができるのかという就業規則上の説明をし、
体調が戻るまでしっかり療養してほしいということ
(有給休暇の日数や、就業規則上病気欠勤扱いがどれくらい可能かなど)

・会社から給料が出なくても、傷病手当金などの社会保障制度を活用できること

・社会保険料など、従来は給料から天引きされていた金額が必要になること

・休職中は、定期的な状況確認が必要であり、どのような方法で誰が行うのか   など

 

このほかにも休職中の関わりで必要なことや復職のタイミングで確認すべきこと、復職後のフォローなど、まだまだ場面に応じてすべきことがたくさんあります。

 

9月14日にも書きましたが、

労働安全衛生法第69条「事業者は、・・・・・努めなければならない。」となっています。

事業者つまり会社が行う必要があるものです。

 

産業カウンセラーとして、または鳥取産業保健総合支援センターのメンタルヘルス対策促進員として、こういった相談にのることもあります。

 

あくまで相談にのるのであって、事業者、つまり会社が行うべきことである、ということを忘れずに積極的に取り組みを行っていただきたいと感じます。

その積極的な取り組みが予防となり、メンタルヘルス不調者を出さない職場につながります。

給料を上げても従業員が辞めてしまう?!

今回は、従業員の定着率アップのための心理学についてご紹介したいと思います。

大事な従業員さんから退職の相談が続いたとき、給料を上げれば従業員は辞めないのか?ということについてです。

 

アメリカの心理学者ハーズバーグの二要因理論というのがあります。

人が働く上で、どんなことが満足する要因となり、逆に不満足となる要因であるのかを明確にした理論です。

二要因理論なので、人事労務管理に必要な要素を【動機付け要因】と【衛生要因】という、二つに分けて説明しています。

 

 

◆【動機付け要因】とは、「達成すること」「承認されること」「仕事そのもの」「責任」「昇進・向上」といった、仕事の満足度に関わる要素です。

 

動機付け要因は、促進要因ともよばれ「ないからといってすぐに不満が出るものではない」けれど「あればあるほど仕事に前向きになれる」という要素です。

◆【衛生要因】とは、「給与」「福利厚生」「経営方針・管理体制」「同僚との人間関係」「上司との関係」といった、仕事の不満に関わる要素です。

 

衛生要因は、不満足要因ともよばれ「整備されていないと社員が不満を感じる」けれど「整備していても満足につながるわけではない」という要素です。

従業員のモチベーションマネジメントを行う上では、職務満足の反対が職務不満足ではない、という点に注意が必要です。

 

職務に満足してもらおうとして不満足要因を徹底的に解消したとしても

『不満がなくなる』のであって『満足する』わけではないのです。

 

 

動機付け要因と衛生要因のどちらか一方だけ満たせばよいというわけではなく、衛生要因における問題を解決した上で、動機付け要因を満たす必要があるんですね。

 

 

仕事の満足度に関わる【動機付け要因】

「達成すること」

「承認されること」

「仕事そのもの」

「責任」

「昇進・向上」

 

これらが満たされるような“しくみ”として、キャリアコンサルティングも有効だと思います。

役職者の教育ってどうしていますか?

今回は、役職につかれた社員さんの研修についてです。

役職につくと、自分の仕事で成果を出す、のは当たり前で、
部下に対してリーダーシップを発揮し、チームで成果を出せるようマネジメントしていくことが求められます。

鳥取県内では、昇格したタイミングで外部の管理職研修を受けさせるという企業さんもあります。商工会議所が主催されるような研修で、異業種の人たちが集まってリーダーシップやマネジメントについて学ぶ場は、とてもいい刺激になると聞きました。

そういった外部研修の受講機会のない企業さんから、管理職研修の依頼をうけることがあります。

その場合に私がおさえているポイントは、社内のほかの管理職と共に学ぶ場として、横のつながりをつくることです。

 

実施している研修の内容は一般的なものだと思います。

・承認のコミュニケーション

・積極的傾聴スキル

・リーダーシップとマネジメント

・コーチングを使った育成面談のスキル

・ファシリテーションスキル     などなど。

これらをペアワークやグループワークをとおして、チームビルディングの手法や、話し合いの場を活性化させるファシリテーションスキルなど、体験的に学んでもらいます。

管理職としての自己分析も行うので、はじめは恥ずかしそうにされる方もありますが、『これらを部下に対して行っていく立場なんですよー』と呼びかけるうち、自己開示もスムーズになり、頼りがいのある管理職の顔つきになっていかれます。

管理職としての在り方を学び、次の日からそれらを実践していくわけですが、
この実践の継続が難しいわけです。

そんなときも、周りを見渡せば同じ内容の研修を共にうけた管理職の仲間がいるので、
お互いに声を掛け合って継続につなげることもできます。

管理職の人たちが、役割を認識した上で助け合うことをしていると、
それを見て育った部下たちもマネをします。

それが、声をかけながら助けあうという、組織の風土になっていきます。

 

管理職研修とは名ばかりの?!横のつながりをつくるきっかけの場として活用してもらっています。

 

会社の規模が小さいほど、こういった取り組みの効果は早く、高く出ると感じています。

企業の行うメンタルヘルス対策への取組みについて

労働安全衛生法第69条

『事業者は、労働者に対する健康教育及び健康相談その他労働者の健康の保持増進を図るため必要な措置を継続的かつ計画的に講ずるよう努めなければならない』

 

今回は、メンタルヘルス対策への取組みについてご紹介いたします。

各企業の担当者の方は、衛生委員会等において『心の健康づくり計画』を策定し、
4つのケア(①セルフケア ②ラインによるケア ③事業場内産業保健スタッフ等によるケア ④事業場外資源によるケア)を継続的かつ計画的に行うため、以下のことを中心に取り組んでおられます。

1)心の健康計画の策定

2)関係者への事業場の方針の明示

3)労働者の相談に応ずる体制の整備

4)関係者に対する教育研修の機会の提供等

5)事業場外資源とのネットワーク形成  など

 

私は、鳥取産業保健総合支援センターのメンタルヘルス対策促進員としても活動しています。

今回は、依頼の多い②ラインによるケアの4)教育研修の内容についてご紹介します。

 

研修時間は1時間から1時間半程度。対象者は管理監督者なので、その会社の管理監督者にあたる立場の方(役職のついた方々)が参加されることが多いです。

内容は、

1. 管理監督者の方々には、部下の健康を配慮する役割も求められています

2. 部下の健康状態を把握するために、いつもと違う部下に早く気づきましょう

3. 部下からの相談への対応のしかた

4. 職場組織への対応のしかた

5. 職場環境改善のステップについて

6. 部下の職場復帰支援     など

 

私がとくに力説しているのは、『1.から5.をしっかり行うことで、6.のステップはなくなりますよ』ということ。6.は、部下が何らかのメンタル不調で休職をしたあとの対応になります。休職が必要なレベルになると、本人の心理的身体的負担はもちろん、職場の周囲の社員も復帰してくるまでの業務負担やいつ戻って来られるのかという心理的負担など、影響が広がっていきます。

したがって、5.までで食い止めるよう、1.から5.をどのように実施していくか?効果的なやり方は?などを研修でレクチャーさせてもらっています。

 

役職者の方にとっては、業務が出来るから付いた役職であって、部下の心の健康をマネジメントする経験はない、という方がほとんどです。

「〇〇君も課長になって、管理監督者の立場になったんだから、とにかくちゃんとやってよね」
では、管理監督者の方がつぶれてしまいます。

ラインケアに関する研修をしっかり行っておくことは、健康経営の第一歩となると思います。

社内研修と個人学習の二刀流で

今回は、従業員の教育、研修についてです。

 

私が支援をさせていただいている地元企業さんは、
『人権研修』『メンタルヘルス』『ハラスメント研修』などの
決められた研修は全従業員対象に、毎年定期的に実施する。
そのほかの専門的な研修は、個別にキャリアの節目で外部研修を受講させる、
そんなケースが多いように感じます。

 

今年度はコロナ対策もあり、社内の集合研修の予定がたてられず、外部研修も中止や延期、あるいはオンライン受講への切り替えなど、大きな変化に困っておられる企業さんも多いのではないでしょうか?

 

4~6月は社内研修を延期される企業さんも多かったのですが、研修に一度に集まる人数を減らしたり、広い会場に変更して離れて座る工夫をするなど、最近は実施に踏み切られる企業さんが増えてきました。

このように社内研修はカタチを変えて戻りつつあります。

 

同様に全国で開催される外部の研修も、現地開催が増え、戻りつつはあります。

ただ、専門的かつおもしろそうな研修は、鳥取県外のものが多く、まだまだ県をまたいでまで学習に出かけるのは難しいという会社さんが多いようです。

そこで注目したいのがオンラインでの受講です。

全国で開催されている外部の研修は、オンラインのものと現地開催のものと選べるようになってきました。

 

そこで提案なのですが・・・

 

従業員が自宅のパソコンを使ってオンライン講座を受講した場合、受講料を会社が支援するなど、カタチを変えて従業員のスキルアップを支援されるのはいかがでしょうか?

 

 

先日、私は『ストアカ』というサービス(サイト)を利用して、

『ファシリテーション講座』を受講しました。

平日の夜7時から9時半までの講座でしたが、

とても充実した内容でした。なにより、東京の人気講師の分かり易い講座が、自宅のパソコンで受けられる!発言もできるし、グループワークでの話し合いもできます。

 

移動や前泊などの、時間もお金もかからず気軽に受けられるので、

オンライン講座の一覧を見ていると、受講してスキルアップする自分を妄想して

ワクワクします。

 

 

コロナで子どもたちのためにオンライン学習できる環境を整えられた家庭も多いと思います。

 

従業員のキャリア形成支援をする際の、支援のカタチを時代に合わせて変えてみるのはいかがでしょうか?